横須賀教育隊で入隊式 新入隊員633人が宣誓 家族の前で決意新たに

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高校を卒業し、社会へ出る。
その一歩は、人生の大きな節目です。進学でも就職でも、新たな道を選ぶとき、胸の内には不安と期待が入り混じるものです。ましてそれが、「国を守る」という使命を背負う道であれば、その重みはなおさら大きいのかもしれません。

令和8(2026)年4月6日、海上自衛隊 横須賀教育隊において、第133期海曹課程、第25期一般海曹候補生課程、第36期自衛官候補生課程、および第23期自衛官候補生(女性)課程の入隊式が執り行われました。
この日、新たな一歩を踏み出したのは633人。
会場には、参議院議員や横須賀市長をはじめとする来賓、そして約1,200人の家族が集まり、門出をあたたかく見守りました。

あどけない表情が、凛と変わる瞬間

式が始まる前、会場にはまだどこか初々しい空気が流れていました。新入隊員たちは緊張した面持ちで周囲を見渡し、落ち着かない様子をのぞかせます。

しかし、音楽隊の演奏が始まると、空気が変わります。
行進曲『軍艦』を含む3曲が会場に響き渡ると、背筋がすっと伸び、表情が引き締まっていきました。
つい先ほどまでのあどけなさが、少しずつ「自衛官の顔」へと変わっていく。その変化は印象的でした。式の始まりとともに、新たな道へ踏み出す覚悟が表情にも表れているようでした。

来賓の入場に続き、横須賀地方総監、そして横須賀教育隊司令が入場し、式典は厳かな空気の中で始まりました。

自衛官としての力強い宣誓

海上自衛官任命および教育入隊命令、自衛官候補生任命および教育入隊命令の後には、それぞれ宣誓が行われました。

新入隊員たちが横須賀教育隊に集合したのは3月27日。
制服の着用や敬礼、行進といった基本動作を一つひとつ学んできたばかりですが、この日の式典では、きびきびとした動きと引き締まった表情で臨む姿が見られました。
初々しさを残しながらも、海上自衛官としての第一歩を踏み出そうとする真剣なまなざしが印象的でした。

横須賀教育隊司令「失敗を恐れず、良き社会人に」

式辞に立った横須賀教育隊司令の大賀康弘1等海佐は、数ある進路の中から海上自衛隊という道を選んだ若者たちに、感謝と敬意を伝えました。
そのうえで、これからの教育隊生活において大切にしてほしいこととして、二つの指針を示しました。
一つ目は、「海上自衛官であると同時に、良き社会人となれ」ということです。知識や体力を身につけるだけでなく、団体生活や地域との関わりを通じて、人としてどう振る舞うべきか、社会の中でどう生きるべきかを学んでほしい。
その言葉には、自衛官としてだけでなく、一人の社会人として成長してほしいという願いが込められていました。

二つ目は、失敗を恐れないことでした。大賀司令は、先輩隊員の言葉を引用しながら、「教育隊での失敗は大いに結構である」と述べました。
失敗しないことよりも、失敗から何を学ぶか。
転ばないことよりも、転んだあとにどう立ち上がるか。

昨日より今日、今日より明日へと、少しずつでも前へ進み続けることの大切さを、まっすぐな言葉で伝えていました。

また大賀教育隊司令の言葉の中で、印象的だったのが、「同期」の存在についてです。同じ日に入隊し、戸惑い、壁にぶつかりながら、同じ目標に向かって歩んでいく仲間たち。その関係は、日々を共にする中で育まれていく、かけがえのない絆です。そうして築かれる関係は、この先の人生においても大きな支えになっていくことでしょう。

横須賀地方総監「誠実な取り組みと同期の絆を」

続いて横須賀地方総監 八木浩二海将の訓示が行われました。これからの学生生活に向けて以下の2点を要望しました。

  • 日々の教育訓練に誠実に取り組むこと:教育訓練は、将来海上自衛官として任務を遂行するための基盤作りであり、立派な人格や判断力を形成する重要なものである。
  • 同期の絆を育むこと:寝食を共にし、助け合い競い合いながら困難を乗り越える同期は「何者にも代えがたい真の友」となり、今後の人生における大きな財産になる。

さらに、参列したご家族に向けて、新入隊員を「国の未来を担う大切な国の宝」と称えました。そして、部隊の全職員が立派な海上自衛官に育て上げることを約束し、温かい見守りと励ましをお願いしました。
我が子を、兄弟を、大切な家族を送り出すご家族にとって、これほど心強い言葉はなかったかもしれません。

隊歌が響く中、思いは一つに

式の終盤には、海上自衛隊隊歌『海をゆく』を斉唱しました。
隊歌が響く中で、若い隊員たちと導く幹部たちが、同じ思いを胸にこれからの日々へ歩み出していくような、組織としての一体感を感じました。

家族と過ごす、わずかな時間

式典が終わると、学生たちは各隊ごとに分かれて行動を始めます。緊張の糸がほどけたのか、そこには少しほっとしたような表情が浮かびます。家族のもとへ向かう足取りには、どこか安心したようなやわらかさがありました。記念撮影をしたり、言葉を交わしたり。送り出す側も、送り出される側も大切な人とのひとときを噛みしめているようでした。

今日から、”守る側”の人生が始まる

新入隊員たちは、この日を境に、新しい人生へと歩み始めます。
見送る家族のまなざしにも、誇らしさとあたたかな願いがにじんでいました。

一般曹候補生とは
陸上・海上・航空自衛隊の曹となる自衛官を養成する制度です。一般曹候補生は、入隊後2年9月以降選考により3曹へ昇任します。自分の能力に合わせて、知識と技能を高めていくことが可能です。

自衛官候補生とは
採用後に「自衛官候補生(特別職国家公務員)」として約3ヶ月間、基礎的な教育訓練に専念する制度です。その後、2等陸・海・空士(任期制自衛官)に任官し、陸上は1年9ヶ月、海・空は2年9ヶ月の1任期(2年更新)で勤務します。
★2026年3月からは2等陸・海・空士(任期制自衛官)として通年募集中

出典:防衛省 自衛官募集HPより

取材日 2026/4/6

海上自衛隊 横須賀教育隊

神奈川県横須賀市御幸浜4-1

★自衛官を目指したい人は、自衛官募集の公式HPをご覧ください。
インターネットからの応募も可能です。

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