【海上自衛隊】『水上艦隊』が発足しました!創設以来最大級の組織改編、その狙いとは?

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「水上艦隊」というこの新たな体制は、護衛艦隊を基幹としつつ、掃海隊群に隷属してきた掃海艦艇や輸送艦、さらに、各地方隊隷下の掃海部隊、ミサイル艇隊、多用途支援艦、水中処分母船も加わり、その勢力は、人員約1万2千名、艦艇等約93隻、約40万トンになります。また、今次新編を通じて、これまで各水上艦艇部隊が担任し、独自に維持・成長させ、伝承・蓄積してきた海上諸作戦に係る知見や技能、人財の共有を進め、総合的に発揮させながら、練度管理の更なる効率化・標準化、先進科学技術や新兵器の効果的な導入及び戦力化に資する態勢を整えていくという意義をも有しております。
国民の皆様の期待に応えられるよう、「水上艦隊」一丸となって任務に邁進いたします。

海上自衛隊は23日、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対応するため、主力部隊である「護衛艦隊」と「掃海隊群」を統合し、新たに「水上艦隊」を発足させました。同日、横須賀基地では新編式が行われ、初代司令官に就任した伍賀祥裕海将が、国民の期待に応えるべく任務に邁進する決意を表明しています。

1万2千名、93隻の巨大組織が一元化

DDH-183「いずも」 出典:海上自衛隊ホームページ

今回の改編は、海上自衛隊の創設以来、最大級の組織再編となります。これまで日本の海を守り続けてきた護衛艦隊の伝統を継承しつつ、機雷戦を担う掃海艇や輸送艦、さらには各地方隊に所属していたミサイル艇や多用途支援艦などを一元的に管理・運用する体制へと移行しました。この統合により、これまでの部隊運用で培われた知見や技能を共有し、現代戦において不可欠な「迅速性」と「持続的な活動量」の確保を目指しています。

「統合運用」を加速させる狙い

今回の新編について、防衛省は令和8年3月6日の大臣記者会見において「水上艦隊」および「情報作戦集団」の創設を正式に表明していました。

さらに、発足直後の3月24日に行われた海上幕僚長定例会見では、新編の目的として「統合運用体制のもと高い迅速性と活動量を求められる部隊運用を持続的に遂行可能な体制を構築する」が語られています。組織の壁を取り払い一元化することで、多様化する脅威に対して柔軟かつ強力な抑止力を発揮させたい考えです。

「水上戦群」「水陸両用戦機雷戦群」新設

水上艦隊の傘下には、役割に応じた専門部隊が再編されました。

令和8年度の海上自衛隊水上艦隊は、大きく分けて3つの「水上戦群」「水陸両用戦機雷戦群」「哨戒防備群」、および訓練・補給を担う支援部隊によって構成されています。

水上戦群(第1〜第3)

各群は直轄のヘリコプター搭載護衛艦(DDH)を中核とし、それぞれ3つの水上戦を傘下に置いています。

  • 第1水上戦群: 群直轄艦「いずも」を中心に、第1・第4・第7水上戦で編成されています。
  • 第2水上戦群: 群直轄艦「かが」を中心に、第2・第5・第8水上戦で編成されています。
  • 第3水上戦群: 群直轄艦「ひゅうが」を中心に、第3・第6・第9水上戦で編成されています。

水陸両用戦機雷戦群

群直轄艦としてヘリコプター搭載護衛艦「いせ」を配備し、その傘下に掃海母艦や掃海艇からなる第1〜第7機雷戦隊と、輸送艦(「おおすみ」「しもきた」「くにさき」)で構成される第1水陸両用戦隊が組み込まれています。

哨戒防備群

FFM(「もがみ」や「くまの」等)、護衛艦(DE)、ミサイル艇(PG)を運用する第1〜第5哨戒防備隊で構成されており、幅広い地域での哨戒や防備を担う部隊と推測されます。

訓練・支援部隊

艦隊の運用を支援・指導する組織として、以下の部隊が編成されています。

  • 水上訓練指導群: 横須賀、呉、佐世保、舞鶴、大湊の各地指導隊および水上戦教育を担当します。
  • 第1水上補給隊: 「とわだ」「ときわ」「はまな」「ましゅう」「おうみ」といった補給艦(AOE)が所属しています。
  • 第1水上訓練支援隊: 訓練支援艦(「くろべ」「てんりゅう」)や多用途支援艦(「ひうち」「すおう」など計5隻)が所属しています。

初代司令官の決意

水上艦隊司令官 伍賀祥裕海将は、発足にあたり次のようなメッセージを寄せました。

「水上艦隊」というこの新たな体制は、護衛艦隊を基幹としつつ、掃海隊群に隷属してきた掃海艦艇や輸送艦、さらに、各地方隊隷下の掃海部隊、ミサイル艇隊、多用途支援艦、水中処分母船も加わり、その勢力は、人員約1万2千名、艦艇等約93隻、約40万トンになります。また、今次新編を通じて、これまで各水上艦艇部隊が担任し、独自に維持・成長させ、伝承・蓄積してきた海上諸作戦に係る知見や技能、人財の共有を進め、総合的に発揮させながら、練度管理の更なる効率化・標準化、先進科学技術や新兵器の効果的な導入及び戦力化に資する態勢を整えていくという意義をも有しております。
国民の皆様の期待に応えられるよう、「水上艦隊」一丸となって任務に邁進いたします。

出典:海上自衛隊 水上艦隊オフィシャルサイトより

先進科学技術の導入や、無人機などの新兵器の効果的な戦力化も、同艦隊の大きなミッションとなります。日本の防衛戦略が大きな転換点を迎える中、新生「水上艦隊」の実効性に注目が集まっています。

➡️海上自衛隊 水上艦隊オフィシャルサイト 

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